生け花の基本中の基本(小原流)

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今回は生け花業界の中でも特にお洒落な流派、小原流の紹介です。この流派、実は池坊より正当に派生した実力派の流派です。では先ずはその経緯をご説明していきます。

流祖は小原雲心先生です。はじめ、彫刻家を志しており余技として池坊を学んでいます。元々病弱であったらしく途中から生け花の道へ。先生は先鋭的な感覚をお持ちだったらしく‘盛り花’と言われる広口の花器に、まさに花を盛るように自由自在にいける生け花を考案されました。当時は伝統的な生け花界からは辛辣な言葉も多々あったようです。しかし洋花を取り入れたことで一般大衆からの支持を受けます。池坊摂津国生花会頭職就任。

二代目は小原光雲先生です。彼は生け花業界にビジネスのマインドを植え付けた人物でもあります。盛り花に『型』を定め家元制度を確立、小原流の誕生です。また大阪花道協会長などを歴任し池坊の中でも頭角を表します。流内での技法や教授法も整備しました。池坊の幹部でありながら小原流家元。池坊に今まで許されていなかった二重看板を容認させ、自身の小原流との併用を認めさせたことからも相当な人物だったのでしょう。その後光雲先生が亡くなられたことで池坊と対立し独立。そして今に至ります。

では小原流の盛り花の基本を見ていきましょう。下画像をご覧ください。

今回は役枝の名称は小原流で使われるもので説明していきます。まず主枝は中心線より約15〜20°の角度で傾けます。これは草月流などの前衛生け花によく見られる型です。

続きまして副枝と客枝を見ていきます。

見てわかる通り副枝もほぼ草月流と同じような角度(40〜45°)で配置されています。ただ特徴的なのが客枝です。上の画像ではわかりずらいのですが小原流はこの客枝をほぼ90°の位置で様々な花材を使い盛っていくのです。前面にある剣山(けんざん)にも花材を盛って水面を埋めていきます(角度は花材により様々)。高さは赤矢印の先端付近です。今回いけてある客枝が90°でないのは高さ的にいきなり90°ではバランスが取れないために導入部として客枝をこのようにいけました。(ちなみに私の説明している盛り花は小原流では上級者向けのものです。何故なら基本型はほぼ草月流と変わりません。)

以上が小原流の基本です。本来であれば花材をきちんといけねばならないのでしょうが詳しくは次回以降に再度掲載いたします。下画像は小原流の上級者向け盛り花です。

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コメント

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